PLA の表面処理
ここでは PLA で制作したときに、表面処理する方法を説明します。
3D プリンターではフィラメントで造形するので、表面に細かな凹凸ができます。 レイヤーは通常 0.2mm 程度にするので、どうしても目に見えるデコボコになります。
ヤスリがけでは突起しているところは平らになりますが、凹んでいる箇所もありますので、 単純には平らにはなりません。
PLA の表面処理方法
まずは表面に残った明らかな凹凸はナイフでそぎ落とします。いわゆる彫刻刀のようなセットが 3D プリンター・ナイフというような名前で販売されています。
次に表面をサンドペーパーで磨きます。粒度 #150 位からはじめて、順番にサンドペーパーの粒度を上げて順番に磨き、#600 位までで全体を磨き表面を平らにします。
汚れをキレイに洗い流してから、次に XTC-3D などのエポキシ・コート剤を塗りしっかり乾かします。フィラメントの充填が少ない所は、乾かしてから数回に分けて重ね塗りします。
しかしながら、エポキシ・コート剤を使うと凹んだ箇所を埋められるだけではなく、 表面が全体的に丸みを帯びてしまい、特に意図して突起とした箇所で問題が起きがちです。
このため私は使い捨ての細い筆で、余計なところになるべくかからないようにコート剤を塗布しています。 それでもしっかり塗らないと表面が平らにならず意味がないので、次にコート剤を磨く必要がでてきます。
まずコート剤を完全に乾かします。一晩はおいたほうがいいです。表面が少しでもベタつくならまだ早いです。
まずエポキシ・コートが盛り上がっている箇所があったらナイフでそぎ落とします。
平らな箇所はサンドペーパーの粒度 #600 位からはじめて磨きます。
細かなデザインのところは、ドレメルなどのロータリーツール用のボールファイルを使ってエッジを出します。サンドペーパーだけでは磨ききれないので、ツールはあった方がいいです。
サンドペーパーは #2000 位まで使えば十分表面に光沢も出てきます。
プライマでペイントの下地を塗ります。ヤスリがけ可能なサンダブル・プライマーを使うときは、 プライマーを #1000 位のサンドペーパーで平らにしておきます。
アクリルペイントスプレーで塗装します。 厚く一度に塗るのではなく、薄く数回に分けてスプレーすると良いです。
最後にバーニッシュとかシーラーと言われるクリアコートをスプレーして完成です。バーニッシュには光沢 (グロス) 仕上げのものと、 マット (つや消し) 仕上げがあります。